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2016年12月20日 (火)

あな

おおきな黒い穴が開いていて
そのふちで、暮らしている。
心踊る楽しいことや、
誰かをすきになることや、
生活に追われることが
穴を忘れさせてくれる。
が。
突然の風が
すべてを吹き飛ばしていったら、
目の前にぽっかりと
深くおちていく穴があった。
 
かつて
ヒトは
捕食の対象だった
そのまたかつては
人の命は人によってごみのように奪われ使われた。
今だって。。。
 
 
 
 
黒い穴のふちで暮らしている。
だから
あぶないのはあたりまえ。
 
今日あなたに会って
あたたかいぬくもりを与え合って
何層もの心の
どれかにでもさわれたら。
そういうひとつひとつが
ふちにある
からだの重力になる。
 
 
体は重くなり
愛のようなものがからめていく。
からまりすぎた糸はぷつんと切れて
ほどけてみれば実態は
空気のように軽く
つめたいそらにふわっとうかびあがる。
 
わたしは高みから穴を見下ろす。
かつてわたしはそこから生まれてきたのだと思い出す。
さようなら。
その暖かな黒い穴。
そのあたたかな隠れ場所。
その
わたしをとらえる
愛の源。
 
 
 

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